ギブアップも許されず延々と続く、三人がかりの一方的な攻撃。今度は、二人掛りの股裂きだ。
「さあ、お前たち。気合を入れて引っ張るんだよ!」
「おりゃー。」
「ぐおーー。」
普段から柔軟性を鍛えているレスラーにとって、180度の開脚自体は問題ないのだが、150kgを超えるスーパーヘビー級の巨漢レスラーに左右から引っ張られるのだから、これはたまらない。文字通り、身を引き裂かれるっような激痛がスノー・ホワイトの股間を襲う。
「むううっ!」
大きく開かれ無防備なスノー・ホワイトの股間を前に嘲笑するデーモン・レイカ。
「ホッホッホ。良い眺めじゃないか。さあ、約束通り股間を責めさせてもらうよ。」
「何言ってるの?これまで散々責めてたじゃないの?」
「フッ。まだまだこれからだよ。それっ!」
ボスッ!
打ち下ろされたレイカの拳が、スノー・ホワイトの下腹部にめり込む。
「ああっ!」
次々と打ち込まれるレイカの拳!
ドス!
「ゲホッ!」
ボス!
「グフッ!」
ドカッ! ・
「ううっ!」
・
・
・
一しきり、パンチを叩き込んだデーモン・レイカ。すっきりした表情だ。
「ふうー、これまで散々お前には『デーモン・クロー』の邪魔をされてきたからねえ。ようやく溜飲が下がったよ。そら、まだまだ行くよ。とうっ!」
気合一閃、高々と振り上げた足を勢い良く振り下ろす。かかと落としだ。
グシャ!
レイカのヒールがいやな音を立てて、スノー・ホワイトの股間にめり込む。
「あああっ。」
「そろそろ。とどめと行くかね。」
「ま、まだ、こ、これ以上何かしようというの?」
さすがのスノー・ホワイトも執拗な股間攻撃に息も絶え絶えだ。
情け容赦無い、デーモン・レイカの過酷な攻撃。このままだと、スノー・ホワイトが本当に壊されてしまう。もうこれ以上は止めてくれ!
「さっきは、あそこを痛めつけてすまなかったねえ。ちゃんとマッサージしてやるから安心しな。キマイラ、頼むよ。」
「フッフッフ。OK、レイカ。」
仰向けになったスノー・ホワイトの両足を押し広げろと、アブドーラ・ザ・キマイラは、スノー・ホワイトの股間を踏み付け、踏みにじる。
「そら、いくぞ!」
ドンッ!!グリグリグリグリ。
「あうっ!うぐうぅっ!」
思わず呻き声をあげるスノー・ホワイト。
「ん? どうやら股間マッサージは気に入ってもらえたようだね。」
ドンッ!!グリグリグリグリ。
「くうっ!」
ドンッ!!グリグリグリグリ。
「ああっ!」
・
・
・
「今日は、特別サービスだよ。エクスキューショナー、胸もマッサージしてやりな。」
「待ってました!」
嬉々として、スノー・ホワイトの胸を揉み始めるジ・エクスキューショナー。しかし、それはマッサージなどという生易しいものではない。握力200kgを超える怪力で、力任せに握られるのだ。
「どうだ、気持ち良いか?」
「う、くうっ・・・。」
スーパーヘビー級の巨漢レスラーに女性の急所を責められ、マット上で悶絶するスノー・ホワイト。
(このままだと、私、本当に壊されてしまう!)
「マッサージで気持ち良くしてるだけじゃ、プロレスとは言えないねえ。そろそろ、プロレスやろうかね。」
「何を馬鹿なことを。」
「エクスキューショナー、行くよ!」
「おうっ!」
瞬時にスノー・ホワイトの肘を、腕ひしぎ逆十字に捉えるデーモン・レイカとジ・エクスキューショナー。二人ともレスリングのテクニックも、一流なのだ。
「レイカ、折っても良いのか?」
「まあ、待ちな。へし折っちゃったら、そこで楽しみが終わるからね。間接が壊れる寸前の力で絞め続けるんだよ。」
ミシミシミシミシ。
「むうっ! うぐぐぐ!」
苦悶の表情で必死に絶えるしかないスノーホワイト。
会場の入り口を封鎖され、パンサー・ミミたちの救援も期待できない孤立無援の状態。ギブアップすることさえ許されず、延々とマット上で痛めつけられるスノー・ホワイト。果たして、この無間地獄から脱出することができるのか?
動きの止まったスノー・ホワイト、その股間に左膝を差し入れ、高々と担ぎ上げるジ・エクスキューショナー。
「ほら、まずは挨拶代わりだ。とりゃー。」
ジ・エクスキューショナーはスノー・ホワイトの体を勢い良く振り下ろし、彼女の股間を左膝に叩きつける。本場仕込のマンハッタン・ドロップだ。
ガツッ!
「あうぅ!」
苦痛に顔をゆがませ、うめき声を上げるスノー・ホワイト。
スノー・ホワイトの体を裏返して、今度は両足を大きく広げた格好で持ち上げるジ・エクスキューショナー。その前では、アブドーラ・ザ・キマイラが膝を立てて待ち構えている。
「おらあっ、行くぞ!」
「OK、いつでもいいぜ。」
スノー・ホワイトの体を抱えたまま、その場で大きくジャンプするジ・エクスキューショナー。二人分の体重を乗せて、スノー・ホワイトの体をキマイラの膝に叩きつける。
「おりゃーっ!」
グシャッ、いやな音を立てて、キマイラの膝がスノー・ホワイトの股間にめり込む。
「うっ!」
あまりの激痛に、スノー・ホワイトの呼吸が一瞬止まる。
股間を押さえ悶絶するスノー・ホワイトに淫靡な笑みを浮かべたデーモン・レイカが話しかける。
「股間攻撃は気に入ってもらえたかい。今日はお前の股間を徹底的に責めさせてもらうよ。さすがに股関節をやられれば、公式タッグ戦出場どころか、しばらくはまともに歩くのも難しいだろうからね。どうだい、スノー・ホワイト、いや雪風瑞穂と言った方がいいかい。」
「くっ、貴方、私の正体をなぜ?」
「まさか、これまで知られてないとでも思ってたのかい。お前の正体はとっくにばれてるよ。すまないねえ、今日の試合の後じゃあ、フィアンセともしばらくエッチできなくるかもねえ。」
「彼とは、そんな仲じゃないわ。」
「なんだ、まだやってないのかい。ってことは、この年でまだバージンかい。ほっほっほ。」
「その、汚い口を閉じなさい。」
女性の弱点を知り尽くしたデーモン・レイカの標的は、スノー・ホワイトの股間だ。未だ誰にも触らせたことの無い、乙女の神聖な秘部を容赦なくいたぶる『デーモン・クロー』。こんな卑劣な奴らに負けるな、がんばれスノー・ホワイト!!
まずはジ・エクスキューショナーとアブドーラ・ザ・キマイラに相手をさせ、デーモン・レイカは高みの見物を決め込んだようだ。
「さあ、お前たち、しっかり相手をしてやりな。」
スーパーヘビー級の巨漢二人が相手、一度捕まれば終わりだ。距離を保ちつつ、打撃技で闘うスノー・ホワイト。その攻撃は確実にヒットしてるのだが、背後を気にしながらでは体重が乗らず、決定的なダメージを与えるまでは至らない。じりじりと時間だけが経過していく。
5分過ぎた辺りで、急に動きが鈍くなるスノー・ホワイト。三人を相手にするプレッシャーに加え、一度プロレス界を引退した身、復帰直後でトレーニング量が絶対的に不足、一気にスタミナを消耗したのだ。
「はあ、はあ、はあ、はあ。」
(まさか、これくらいでスタミナが切れるなんて。)
がっくりマットに膝を突くスノー・ホワイト。
「だらしないねえ。もう体力が尽きたのかい?」
嘲笑するデーモン・レイカ。
動きの止まったスノー・ホワイトをジ・エクスキューショナーが遂に背後から捕える。その右手はスノー・ホワイトの胸をがっちりと掴んでいる。
「漸くつかまえたぞ。ん? そんなに大きいってわけじゃないけど、かたくて張りがあって良い感じだぜ、このおっぱい。」
「くっ、離しなさい!」
「いいかい。まずは、こいつの動きを完全に止めるんだよ。ボディを徹底的に責めな!」
「OK、レイカ。そりゃー!」
ドスッ!
アブドーラ・ザ・キマイラのボディ・ブローがスノー・ホワイトの腹部にめり込む。
「ぐはっ!」
これまで見物を決め込んでいたデーモン・レイカも攻撃に参加、切れ味鋭いミドルキックをスノー・ホワイトのボディの叩き込む。
「そりゃっ!」
「げほっ!」
「今度は俺の番だぜ。」
キマイラが助走を付けたパンチを打ち込む。
「あうっ!」
執拗にスノー・ホワイトのボディにパンチ、キックを集中する『デーモン・クロー』。
「おらっ!」ビシッ!
「ぐふっ!」
「フンッ!」ドスッ!
「ああぁ!」
「とりゃあ!」バスッ!
「くうぅ!」
・
・
・
デーモン・レイカによって練りに練られた策略。このまま思惑通り潰されてしまうのか。がんばれスノー・ホワイト、卑劣な『デーモン・クロー』に負けちゃだめだ!
頭からマットに叩きつけられ、再び失神した大空ひかるの手を取り、無理やり引き起こそうとするジ・エクスキューショナー。
「ぐへへへ、まだまだこれからだ。」
その時、リングに凛とした声が響き渡る。
「もう、それ以上はおよしなさい!!」
エプロンに立つ白尽くめのマスク・ウーマン。『エンジェル・ナイツ』の危機にどこからともなく現れ、敵を蹴散らす謎のレスラー、純白のブリザード、スノー・ホワイトだ!
「その娘は、もう闘えないじゃないの。これ以上やるというのなら私が相手になるわ。」
「おのれー、俺様の楽しみの邪魔をするな!」
無造作に突っ込んでくるジ・エクスキューショナーの突進を軽やかに交わすと、左後ろ回し蹴りを後頭部に叩き込むスノー・ホワイト。
ダウンしたジ・エクスキューショナーを尻目に、大空ひかるを医務室に連れて行こうと足早にリングを去ろうとするスノー・ホワイト。
その行く手をさえぎるデーモン・レイカとアブドーラ・ザ・キマイラ 。
「待ってたよ、スノー・ホワイト。」
「何、どういうこと?」
「その娘をいたぶれば、必ずお前が出てくると思ってたよ。」
「これは、私をおびき出すための罠? まさか、そのためにここまでひかるを痛めつけたっていうの。『デーモン・クロー』、絶対許さない!」
「公式タッグ戦でお前とミミが組むと、ちょいとやっかいだからね。今日ここで潰させてもらうよ。」
「どこまでも卑怯なまねを。いいわ、こっちこそデーモン・レイカ、お前を今日倒してやるわ。」
「会場の入り口は封鎖してあるからね。ミミたちは助けにこれないよ。ふん、一人でどこまでやれるか、お手並み拝見と行こうじゃないか。」
パンサー・ミミのタッグ・パートナーを潰す。真のターゲットはスノー・ホワイトだったのだ。孤立無援の中、『デーモン・クロー』のトップレスラー三人を相手に、いったいどう戦うのか? 負けるなスノー・ホワイト!!
失神した大空ひかるを逆片えび固めに捕えるジ・エクスキューショナー。怪力でひかるの背中を絞り上げる。
さらに、軽く200kgは超えるであろう握力でひかるの股間を鷲掴みにする。
汚れを知らぬ乙女の秘部が万力のような怪力で締め上げられる。
股間を襲う凄まじい激痛に、意識を取り戻す大空ひかる。
「えっ何? あぅーー!」
「はっはっは、気が付いたか? どうだ、俺のアイアンクローは?」
「いやっ、痛い、痛い! お願い、止めてーー!」
ジ・エクスキューショナーの猛攻は止まらない。大空ひかるの股間と胸を握りしめてのリフトアップだ。
「お願い、もうあそこと胸を責めるのは止めて!」
「まだまだ、これからだぞ。」
ひかるの哀願を無視して、さらに両手に力を込めるジ・エクスキューショナー。
「おりゃーー。」
ギュッ、ギュッ、ギュッ。
「痛い!痛い!痛い!」
「はっはっは。良い声で鳴くじゃないか。こんなかわいこちゃんを、リングで好きなだけ痛めつけることができるなんて、やっぱりWSMは最高だぜ! メジャー団体トップの座を棒に振って、参戦した甲斐があったぜ。」
高々とリフトアップした大空ひかるをデッドリー・ドライブで投げ捨てるジ・エクスキューショナー。積み重なったダメージで受け身を取ることすらままならない大空ひかるが、2メートルをはるかに超す高さから危険な角度でマットに叩きつけられる。
もうこれは試合とは呼べない、一方的な私刑だ。このままでは、ひかるのレスラー生命のピンチだ。お願いだから、もうこれ以上は止めてくれ!
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