失神した大空ひかるを逆片えび固めに捕えるジ・エクスキューショナー。怪力でひかるの背中を絞り上げる。
さらに、軽く200kgは超えるであろう握力でひかるの股間を鷲掴みにする。
汚れを知らぬ乙女の秘部が万力のような怪力で締め上げられる。
股間を襲う凄まじい激痛に、意識を取り戻す大空ひかる。
「えっ何? あぅーー!」
「はっはっは、気が付いたか? どうだ、俺のアイアンクローは?」
「いやっ、痛い、痛い! お願い、止めてーー!」
ジ・エクスキューショナーの猛攻は止まらない。大空ひかるの股間と胸を握りしめてのリフトアップだ。
「お願い、もうあそこと胸を責めるのは止めて!」
「まだまだ、これからだぞ。」
ひかるの哀願を無視して、さらに両手に力を込めるジ・エクスキューショナー。
「おりゃーー。」
ギュッ、ギュッ、ギュッ。
「痛い!痛い!痛い!」
「はっはっは。良い声で鳴くじゃないか。こんなかわいこちゃんを、リングで好きなだけ痛めつけることができるなんて、やっぱりWSMは最高だぜ! メジャー団体トップの座を棒に振って、参戦した甲斐があったぜ。」
高々とリフトアップした大空ひかるをデッドリー・ドライブで投げ捨てるジ・エクスキューショナー。積み重なったダメージで受け身を取ることすらままならない大空ひかるが、2メートルをはるかに超す高さから危険な角度でマットに叩きつけられる。
もうこれは試合とは呼べない、一方的な私刑だ。このままでは、ひかるのレスラー生命のピンチだ。お願いだから、もうこれ以上は止めてくれ!
大空ひかるvs.ジ・エクスキューショナーのシングルマッチ。
デビューしたばかりの新人、大空ひかると『デーモン・クロー』屈指の実力者、ジ・エクスキューショナーの対戦は、いかにも実力的に無理がある。きたるWSM公式タッグ戦でパンサー・ミミのパートナーの有力候補の大空ひかるを、先に潰してしまおうという『デーモン・クロー』の悪意が感じられる。
しかしながら、ひかるにとってもジ・エクスキューショナーは願っても無い相手。慕っている先輩レスラーSAYURIを負傷欠場に追い込んだ仇敵にリベンジのチャンスだ。
「この前は、SAYURI先輩をよくもやってくれたな。今日はたっぷりとお返しするぞ! 覚悟なさい!」
(でもこの人、大きい。。。本当に勝てるのかな?)
”巨漢レスラーの下半身を攻めろ”コーチでもあるSAYURIの教えに忠実にローキックを放つ大空ひかる。
「えいっ!」
「ぐはっ!」
ビシビシと、ジ・エクスキューショナーの太腿の裏側にひかるのローキックがヒットする。
「私だって『エンジェル・ナイツ』の一員なのよ。あまりなめないくれる?」
大空ひかるの攻勢も束の間、巨体に似合わぬ素早さでジ・エクスキューショナーのタックルがひかるを捕える。
「きゃっ、しまった!」
組み合ってしまうと、パワーの差は絶望的だ。丸太のような腕でひかるをベアハッグに捉えるジ・エクスキューショナー。
「どうだ?苦しいか?」
「ぐうぅ。ま、負けるもんか!」
(苦しい、でもSAYURI先輩のためにも負けられない。それに、これでギブアップするようじゃ、とてもミミ先輩のパートナーなんて務まらない。)
「ほーら、もっと泣き喚きな。」
ギュッ、ギュッ、一層力を込めるジ・エクスキューショナー。
「あうっーーー!」
「はっはっは。良い声だ。女子レスラーを好きなだけリングでいたぶれる。これだからWSMはやめられないぜ。」
危うし、ひかる!果たして地獄の抱擁から脱出できるのか?
今日は大空ひかるのデビュー戦!相手はドン・ポーゴ。
デビュー戦とはいえ、パンサー・ミミやSAYURIにこれまで、しっかり鍛えられてきたひかるは、ドンを圧倒。ヘッドロックで締め上げる。
「これで、どう?」
(男子レスラーって、意外とたいしたことないかも。)
「く、苦しい~。」
(でも、ひかるちゃんのおっぱいが顔にあたって気持ち良い~。)
少し羨ましげなレフリー保座四郎。
「ドン、ギブアップ?」
(ドンの奴、痛そう。でも少しうらやましいぞ。)
「えいっ!」
(やった!練習通り決まった♪)
試合後半、ひかるのジャーマンが炸裂!
「ワーーーーーン、ツーーーーーーゥ。」
いつものようにベビーフェースのフォールのカウントが異様に遅い保座四郎。
「ちょっとお。レフリー、カウント遅~い。」
「むっ、新人のくせに生意気な。触っちゃうぞ。」
ひかるの股間に手をはわせ、さらに指を押し入れようと動かす四郎。
「きゃーーーーーーーっ!!!」
絹を裂くようなひかるの悲鳴が会場中に響き渡る。
「うぅ、こんなの酷い。。」
リング上で泣き崩れるひかる。
「ごめ~ん。でも、君のKO勝ちだから。」
さすがに保座四郎もばつが悪そうだ。
大空ひかる、KO勝ちを収めたものの、ほろ苦いデビュー戦となった。
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