漸くデーモン・レイカと保座四郎の拘束から逃れて、キューティー・タイガーの元へ駆け寄ったワンダー・バニー。
「キューティー・・・。酷い、こんなになるまで。。貴方達、絶対に許さない!」
「ほほほほ、これはまた、かわいい兎さんですねえ。」
「次は、お前の番だぜ。へっへっへっへ。」
ワンダー・バニーことアリス・ローレンスは潔癖症で男性恐怖症。相手の『デーモン・クロー』の2人も、それは十分承知している。そのため、すっかり油断して無造作に近づくデビル・クラウン。
「怖がらなくても大丈夫。貴方もたっぷりかわいがってあげますよ。ほほほほ。」
そこへワンダー・バニーのエルボー・スマッシュがカウンターでヒット!
「エイッ!」
「ぐはっ!」
意表を付く強烈な反撃に、さすがのデビル・クラウンもダウンしてしまう。
「こ、この野郎!」
怒りに我を忘れ突っ込んできたベンを受け流すと、すかさず腕を極めるワンダー・バニー。
「さあ、次は貴方の番よ。」
ベンの右腕を極めたまま、飛び上がるとワンダー・バニーは左足を振り上げ、ベンの首を刈るように振り下ろす。
「ウゲッ!」
流れるような動作で決まった飛び付き腕十字固め。
「さあ、ギブ・アップなさい! これ以上我慢すると本当に折れるわよ。」
あまりにも、鮮やかなワンダー・バニーの攻撃に、会場も一瞬の静寂の後、大歓声が巻き起こる。
元々、レスリング技術はWSMでもトップクラスと言われるアリス。これまでは潔癖症で男子レスラーを苦手としていたはずだが。パートナーのキューティー・タイガーをあまりにも卑劣な手段で倒され、秘めた闘志に火がついたのだ。一気に、持てるポテンシャル全開だ。
凄いぞ、ワンダー・バニー! 勝利まであともう一息だ。キューティー・タイガーの分もがんばれ!
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