リング上でやりたい放題のエロ親父3人組。
その時、リングに響き渡る澄んだ声。
「貴方達、いい加減にしなさい! その娘たちはレスラーじゃないのよ。」
声の主は『エンジェル・ナイツ』のNo.2、現在負傷欠場中のSAYURI選手だ。今日はリングサイドで試合解説をしていたのだが、リング上の惨状に思わず私服姿でのリングインだ。
「えっ、SAYURI選手? 私服姿もかわいいじゃん。なんかSAYURI選手の方がアイドルみたい。よーし、スカートめくってやるぞ~。」
SAYURIのミニスカート姿に、俄然はりきるドン・ポーゴ。
「良いな、レスラーと言えども相手は女一人、三人がかりで攻めれば怖くないぞ。わしの合図で一斉に飛びかかるんじゃぞ。」
2人に指示を飛ばすマグニフィセント・権三。
「今じゃ、それっ!」
マグニフィセント・権三の合図でSAYURIに飛び掛ったのは、ドン・ポーゴと保座四郎だけ。たちまち、SAYURIのバックブローとトラースキックに蹴散らされてしまう。どうやら、権三は、2人を先に飛び掛らせておいて、自分は安全なおいしい所を持っていこうとしてたらしい。
「くそっ! なんと頼りにならん奴らじゃ。」
「どう? まだこれ以上続ける気?」
「いや、わしらが悪かった。お願いじゃから、年寄りにひどい事せんでくれ!」
エロ親父3人組みが退散し、リング上で向き合うSAYURIと『Fairy You』。
「SAYURI選手、私にプロレスを教えて下さい!」
「勇希ちゃん、本気で言ってるの?」
「あんな奴らに良いようにされて。私、悔しくて悔しくて。このままじゃ止めれません!」
「わかったわ。でも、プロレスは貴方が考えているほど甘くないわよ。」
「私、どんな練習だってやります。」
(この娘の気の強さなら、ものになるかも。)
「優菜ちゃん、貴方はどうするの?」
「えっ、私? 勇希がやるんなら。。。わ、私もやります。」
優菜の方は、あまり乗り気でないようだ。
(う~ん、優菜ちゃんの方はレスラーに向いてないかな。)
「よし、じゃあ今日から早速、基礎トレーニングの開始よ。」
「はいっ!」
遂にレスラー転向の決意を固めたトップアイドル『Fairy You』の2人。どんな試練にも負けず、これから一流レスラー目指してがんばれ!!
狙われたアイドル -完-
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