「はあっ、はあっ、はあっ。」
(いけない、目まいが。。。)
二日連続の徹夜明けのコンディションで、異常なタフネスさを誇るベン相手に苦戦を強いられる澤上マリ。目まいを感じ、一瞬、隙ができる。
「へっへー、後ろががら空きだぜ!」
息を吹き返したマイケルが後方から急襲! マリの後頭部にチョップを叩き込む。
「しまった!」
前方に倒れこむマリに、今度は前方からベンがショートレンジのラリアットだ!
「そりゃー!」
「ぐはっ!」
後ろから前から、巨漢二人組に良い様にもてあそばれる澤上マリ!
「はっはっは。攻守逆転だぜ。」
澤上マリに首に丸太のような腕を巻きつけスリーパーホールドで締め上げるベン。
「ほらほら、ボディががら空きだぜ!」
マイケルはマリのボディにアッパーを打ち込むと拳をそのままねじり上げる。
ドスッ、グリグリ。
「あふっ!」
ドスッ、グリグリ。
「ぐふっ!」
ドスッ、グリグリ。
「あうっ!」
トレーニング不足で最近、腹筋が落ちてるマリにはきつい攻撃だ。
スリーパーホールドに執拗なボディブロー。元々コンディション不良の澤上マリからスタミナを完全に奪い去ったようだ。
「ゲホッ、ゲホッ、はあっ、はあっ、はあっ、はあっ、。」
(くっ、もう体が動かない。でも、どうして? こいつらはレスリング技術は二流じゃなかったの? 相手のスタミナを着実に奪う攻撃を仕掛けてくるなんて。)
「ここまでは、予定通りだな。でも、良いのマイケル?この人、社長でしょ? こんなにやっちゃって俺たちのギャラ大丈夫かな?」
「はっはっは、大丈夫! 痛めつけてリング上で辱めるほど、ボーナス査定上がるってオーナーが言ってたぜ!」
「ほっほう、じゃあ遠慮無く社長を甚振れるってわけだ。」
「あれっ?お前Mじゃなっかたの、ベン?」
「俺は、美女に痛めつけられるのも好きだけど、痛めつけるのはもっと好きなんだよ。」
「はっはっは、この変態野郎め。」
二人掛りでマリのスタミナを奪う攻撃もオーナーの指示だったのだ! いったい、どこまで卑劣なんだ! がんばれマリ、卑劣な策略に負けるな!
「さすが社長、効く~。へへへへ。」
笑みを浮かべながら、起き上がるベン。
「さすがに一発でKOは無理だったかしら?じゃあ、これならどう?」
澤上マリのハイキックがベンの顎を的確に捉える。
「ゲホッ、最高ーー!」
何故か、満面の笑顔で倒れるべン。
倒されても倒されても、妖しい笑みを浮かべてゾンビのように立ち上がってくるベン。
「はあっ、はあっ、なんてタフなの?その筋肉は見かけだけじゃ無かったって事?」
「俺はねぇ。美人に責められれば責められるほど、何故か力が湧いてくるんだよ。へへへへへ。」
「何こいつ、変態なの?」
美女に責められれば責められるほど元気になるベン。そのタフネスさは、最悪のコンディションの中、早期決着を付けたいマリにとって最悪の相手だ。
がんばれマリ! 変態M男になんか負けるな!
WSM社長兼現役レスラーの澤上マリ。
選手たちをかばうため普段から衝突することの多い上、セクハラを毅然と拒絶したため、助平オーナー(OTTO)から逆恨みを買っている。
オーナーの命令で、連日エッチなコスチュームでの試合を強要されているマリ(WSMでは月一ビキニデーがあるが、マリは毎日!)。今日のコスチュームはマイクロ・ビキニだ。
(くっ、何この水着。ほとんど裸じゃないの。助平オーナーめ、観客の前で私に恥をかかせようって魂胆ね。だけど、選手たちのためにも、これくらいで負けたりしないわよ。)
しみ一つ無い美しい肌と完璧なプロポーション。さらに決意を秘めた凛とした表情、まさにリングに降り立った女神の姿に、息を呑む観衆。
今日の相手は『デーモン・クロー』のマイケル&ベン(こちらは新顔)の巨漢二人組だ。
「へへへへ、社長。今日も凄い格好じゃないですか。もしかして露出狂?」
「くっ、オーナーの指示だって知ってるくせに。」
「さあ、どうだかねえ。へへへ。」
「あなた達、どちらか一人は早くコーナーへ下がりなさいよ!」
「それはできませんね、社長。2対1で痛めつけろってのがオーナー指示なんでね。それより、少し顔色が悪いんじゃありませんか。」
「何、言ってるの?」
ただでさえ忙しい社長業との兼務。オーナーの命令で、ここの所、ほとんど不眠不休でデスクワークも強要されているのだ。今日も二日連続の徹夜明けだ。
澤上マリを追い詰める二重三重のオーナーのいやがらせ。
がんばれマリ! WSMの全ては君の肩にかかってるんだ。助平オーナーのいやがらせなんかに屈しちゃだめだ!
女子レスラーのコスチュームを最終的に決めてるのは、助平オーナーOTTO。いったいどんなエッチなコスチュームを着せられるのか? 選手たちが特に戦々恐々とするのはビキニ着用の試合を義務付けられた月一回のビキニ・デー。
今月のビキニ・デー。WSM社長兼現役レスラーの澤上マリがオーナーに強要されたのは、水着と言うより局部を覆う極小の布切れだった! 選手たちをかばうため、普段からオーナーと衝突することの多いマリへのいやがらせだ。
「社長、一応ルールですから、ボディチェックさせてもらいますよ。うへへ。」
(うっひょう! ほとんど裸じゃん! たまんねえな。)
「馬鹿言ってんじゃないわよ! これのどこに凶器が隠せるって言うのよ!」
いつもの冷静沈着さを失い、レフリー四郎をどなりつけるマリ。
(くっ、オーナーの腹いせね。動くと取れそうなんだけど、こんなんで試合できるのかしら?)
最近また、Mayadoll用の有料の衣装をいくつか買ったので。早速、そのうち一番エッチな奴をマリに着せてみました(^o^)。