誤って注射を刺され、一瞬で卒倒するジャイアント・ベヒモス。
「わ、わ、わ、やってしまった。どうしましょう。」
激しく狼狽するデビル・クラウン。
(あの注射、ベヒモスが気絶するなんて。中身は何だったのかしら?あんなもの私にされてたらと考えるとぞっとするわね。)
ピクリともしないベヒモスを見て怖気を奮うレディ・サンダー。気を取り直し、デビル・クラウンに向き合い反撃宣言だ。
「さあ、これで1対1よ。覚悟なさい。」
「さっきは、人の胸を良いように蹴ってくれたわね。お返しよ。コォーーーーッ! 豪・雷・乱・舞!」
気合と共に繰り出される、超高速の連続キック。レディ・サンダーの必殺技『ダンシング・サンダー・キック』だ!
苦闘の末、勝利を掴んだレディ・サンダーを勝利の余韻に浸らせる間も無く、リングに姿を現したのは、『デーモン・クロー』のリーダー、デーモン・レイカだ。
「レディ・サンダーとやら、お前の実力、たっぷりと見せてもらったよ。ベヒモスの怪力とデビル・クラウンの媚薬責めを跳ね返すとは。ふん、なかなかやるじゃないか。」
「今日の試合、全部貴方が仕組んだことなのね!」
「まあね。最後の注射の誤爆は計算外だったけどね。」
「くっ卑劣なまねを! プロレスで正々堂々勝負できないの?」
「ふん、これもプロレスのうちさ。今度、リングで合う時を楽しみにしてるよ。」
2対1のハンディキャップマッチ、卑劣な媚薬攻撃にも耐えて、遂に勝利したレディ・サンダー。だが『デーモン・クロー』との闘いはまだまだこれからだ。負けるなレディ・サンダー!!
ハンディキャップマッチ -完-
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