激闘の末、勝利を収めたパンサー・ミミ。
しかし、ベヒモスの攻撃を受け続けたダメージは大きい。精根尽きて、がっくりと膝をマットに付く。
「はぁ、はぁ、さすがに一人はきついわね。これから、この膝がどこまで持ってくれるか。」
あまりにも鮮やかなミミの逆転劇に、乱入の機会を逸したせーモン・レイカが漸くリングイン。
「しかし、手負いの女一人にやられるなんて、情けない奴らだねえ。」
「レイカ、何の用? 試合は終わったはずよ。」
「ふん、良いだろう。この試合はお前の勝ちを認めてやるよ。でもね、リングナースとして、今後の試合に耐えられるかお前の左膝をチェックしなきゃね。」
「いったい、何をする気?」
「このまま勝ち逃げしようなんざ、甘いんだよ。」
レイカの合図でリングインするジ・エクスキューショナーとアブドーラ・ザ・キマイラ。『デーモン・クロー』の中でも上位の強豪だ。
パンサー・ミミを取り囲む、『デーモン・クロー』のトップレスラー3人。じりじりと包囲網を縮めていく。
「くっ、卑怯な。」
さすがのチャンピオン、パンサー・ミミも、左膝の負傷と直前の試合のダメージが大きく、あえなく捕まってしまう。
身動きできないミミの左膝にローキックを次々に叩き込む、キマイラとレイカ。
ビシッ!
「ううっ!」
バシッ!
「うぐッ!」
・
・
「痛みを感じるってことは、まだまだ大丈夫だねえ。よーし、次行こうか。」
すでにボロボロのパンサー・ミミの左膝を、ジ・エクスキューショナーが膝十字固めで締め上げる。
ギシギシ。
通常と逆方向に、怪力で曲げられるミミの左膝が悲鳴を上げる。
さらに、ベヒモスのベア・ハッグでダメージを負ったミミの腰に、キマイラがニードロップを叩き込む。
「あうっ、くふうっ。」
苦悶の表情を浮かべ必死に手を伸ばすが、そこにパートナーはいない。孤立無援のパンサー・ミミ。
「ほーほっほ、これじゃあ2回戦は無理かもねえ。」
マットにデーモン・レイカの高笑いが響き渡る。
試合のに勝ったはずのパンサー・ミミを理不尽に痛めつける『デーモン・クロー』。ミミの左膝は、既に限界を超えている。このまま、レスラー生命を絶たれてしまうのか?
パンサー・ミミ絶体絶命!
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