ジャイアント・べヒモスの突進を間一髪でかわすレディ・サンダー!
替わりにべヒモスの豪腕の直撃を受けたのは、リングアナ。リング外まで吹き飛ばされてしまう。
圧倒的なパワー差、捕まれば一巻の終わりだ。なんとかサンダーを捕えようとするべヒモスだが、その度にするりとかわされる。
「この野郎、ちょこまかと。」
強引にサンダーを捕まえようとした瞬間。
べヒモスの懐に飛び込んだレディ・サンダーの膝蹴りがカウンターでヒット!
マットを震わせて、崩れ落ちるべヒモスの巨体。
(ウエイト差をカバーするには、ダウンさせて関節技で攻めるしかない!でも、この太い腕に効くのかしら?)
レディ・サンダーの腕ひしぎ逆十字固めが炸裂!
「ぐおおっ!」
苦痛にうめき声をあげながらも、極められたまま左腕を持ち上げるべヒモス。
レディ・サンダーの対戦相手は、WSM最大、正に規格はずれの巨漢、ジャイアント・べヒモス。今日は2対1のハンディキャップマッチと聞いていたのだが。
(私のパートナーは誰? どこにいるのかしら?)
レディ・サンダーのパートナーが姿を見せぬまま、リングアナのコールが始まる。
「赤コーナー、135ポンド。蒼い稲妻、レディ・サンダー!」
「青コーナー、『デーモン・クロー』所属。ジャイアント・べヒモス アーンド デビル・クラウン!」
(何、いったいどういうこと?)
コールを受けて、リングインするデビル・クラウン。
何と今日のハンディキャップマッチ、二人組なのはべヒモス側だったのだ!
リング下、セコンドにつくのは、『デーモン・クロー』のリーダー。デーモン・レイカ。
(今日は、レディ・サンダーとやらの実力見極めさせてもらうよ。もし、危険な存在ならミミたちに合流する前に叩き潰さないといけないからね。)
激しくリングアナに抗議するレディ・サンダー。
「どう考えても、向こうが二人っていうのはおかしいでしょ?いったい、どういう事?」
「そんなこと言われても。私は言われた通りコールしただけなんだけど。」
サンダーの抗議中にゴングが打ち鳴らされる。
「うおおっ!」
サンダーの背後からの巨漢べヒモスの急襲。
危ない! レディ・サンダー!